平和大師に祈る №429


平和大師に祈る
平成29年4月21日

 小中学生の皆さん、今年もお大師さん詣り有難うございます。毎年この421日、お大師さんの御正忌(ごしょうき)(祥月命日。お亡くなりになった日)に皆さんがお詣りして下さることを有難いことと嬉しく思っています。でも、一番喜んで下さっているのはもちろんお大師さんです。お大師さんは皆さんのお詣りに感謝されていることでしょう。        

今日の大半の方がこの大師堂初めてと思います。観音寺平和大師堂は先月出来上がったばかりです。寺にはこれまで大師堂がありませんでしたからお大師さんは年一回しかご覧頂けませんでしたが、新しくお堂が出来ましたので何時でもお詣りして頂けるようになりました。有難いことと思っています。

 ところで、お遍路の四国には1番から88番までの「札所」とは別に「番外霊場」と言われる寺や仏跡が沢山あります。観音寺の大師堂もそれに倣って下関市小月にある番外霊場にしたいと思っています。では、どうしてそれを「平和大師堂」と名付けたのか。それを皆さんに知って頂きたいと思います。

 皆さん、皆さんはいま世界が平和だと思っていますか。残念ながら世界は平和ではありませんね。毎日のようにテレビや新聞が伝える世界のありさまは目を覆いたくなるほど悲しく切ないものばかりです。つい先日は内戦が続くシリアで化学兵器が使われて沢山の人、沢山の子どもたちが殺されました。

 犠牲になったのは、皆さんと同じように、これから何十年も生きるはずだった少年少女たちです。その子どもたちが使ってはならない化学兵器で殺されたのです。皆さんはこの事実をどう考えますか。日本で同じことが起きたら皆さんはどうしますか。地球は一つです。日本だけが平和でいることは出来ないのです。

 観音寺の大師堂を「平和大師堂」と名付けたのは、皆さんに世界の平和を祈って頂きたいからです。どうぞ皆さん、世界のみんなが平和に楽しく暮らすことができるようにお祈りをして下さい。祈りは力なのです。世界中の人が平和を祈れば世界は平和になるのです。世界を平和にするのは皆さんなのです。
 

  世界中 仲良く笑って 生きること
         平和大師に 祈るけふの日