平成22年7月15日
終わりは始まり
ワールドカップサッカーはスペインの初優勝で幕を閉じましたが、侍ジャパンも実によく闘いましたね。称賛に価すると思います。ところで、その闘いの最中7月1日の山口新聞に次のような記事が出ていました。
『カメルーンとの初戦後、岡田監督は言った。「きょうの終了ホイッスルは、次のオランダ戦の始まりと思っている」60年代のドイツ人指導者で日本サッカーの父と呼ばれるデットマール・クラマー氏の名言「試合終了の笛は次の試合のキックオフだ」を下敷きにした言葉に先人たちの歴史を背負う決意がにじんでいた』(日本サッカー進化への一歩)
これを読んで私は思い出すことがありました。それは「下山の道は上山の道」という言葉です。誰の言葉であったかは忘れてしまいましたが、下山というのは修行を終えた僧が道場を去っていくことです。僧侶にとって専門道場での修行は必須の条件です。誰しも決死の覚悟で上山し修行に励むことになります。ですから一定の期間が過ぎて道場を下りることは正直のところ解放の喜びと言ってもいいかも知れません。
しかし、「下山の道は上山の道」という言葉は、修行を終えて歩む道は再びの修行の始まりであるというのです。修行に終りはありません。一つの修行の完了は次の修行の始まりです。これは決して修行僧だけのことではありません。私たちはみんな永遠の修行者です。毎日が終りのない修行なのです。楽しいことも嬉しいことも悲しいことも悔しいこともみんな修行です。そして肉身の修行の終り、即ち死は次の魂の修行の始まりなのです。
禅昌寺開山忌のお誘い
今月18~20日は山口市小鯖にある禅昌寺の開山忌です。三日間私もお手伝いで詰めていますので皆さまもどうぞお参りして名物「割り子弁当」を召し上がって下さい。
分け入っても分け入っても
青い山
~種田山頭火~
0 件のコメント:
コメントを投稿