靴をそろえる №45(お大師様特別号)

平成22年4月21日

靴をそろえる

 小学生、中学生の皆さん。「照顧脚下」(しょうこきゃくか)という言葉を聞いたことがありますか。お寺の玄関などにこの言葉を書いた木札が置いてあったりしますが見たことがありますか。

 この「照顧脚下」というのは「靴を揃えてお上がり」という意味なんです。家に上がるときは「脱いだ靴をきちんと揃えて上がって下さい」ということなのです。それは身だしなみ、礼儀のためでしょうか。そう、もちろんその意味もあります。でもそれだけではないのです。

 「照顧」というのは振り返って考えること。「脚下」というのは足元のことです。ですから、この言葉の本当の意味は「自分自身(足元)をよく考えなさい」ということなんですね。

 みなさんに質問します。あなたはなぜ人間に生まれてきたのですか。あなたは人間に生まれて何をしたかったのですか。何をしなければいけないのですか。皆さんに是非このことを考えて頂きたいと思います。「照顧脚下」とはそのことなのです。

 「う~ん、まだ分からないなぁ」ですか。そうですね。自分のことを考えるってとても難しいですね。でも近道があります。それが「靴をそろえる」ということなのです。靴をそろえて上がることをしていない人はこの後、家でもよそのお家でも必ず靴をそろえて上がって下さい。今日から十年そのことを守って習慣にして下さい。それを習慣にしてくれたら十年後、いやそれ以前にあなたはきっと何かに気づくに違いありません。その気づきがきっとあなたを幸せにしてくれるでしょう。頑張って下さい。


   慣(ならい)(せい)と成る。
   つまりは習慣がついには第二の性質になるんだよね。
   がんばらにゃ~ん。