笑うコスモス №59

平成22年10月9日

笑うコスモス

  お花がわらった/お花がわらった/お花がわらった/
  お花がわらった/みんなわらった/いちどにわらった。 
   お花がわらった/お花がわらった/お花がわらった/
   お花がわらった/みんなわらった/げんきにわらった 
          <「お花がわらった」保富康午作詞・湯山 昭作曲>

 春先、皆さんに植えて頂いた前庭のコスモスが咲きました。夏の猛暑で立ち枯れ寸前になりながら健気に持ちこたえて赤白ピンクと色とりどりに咲いた花が秋風に揺れています。秋桜の異称の通り風に揺れているコスモスって秋にぴったりの花ですね。

 ところで、皆さんはコスモスが笑うってご存知でしたか。いえ、コスモスだけでなくお花が笑うってご存知ですか。私がコスモスの笑いに出会ったのはもう三十年以上前のことです。どこか旅行に行った時でした。当然秋のことです。ふと道野辺のコスモスを見るとコスモスがみんな笑っているのです。それを見て私も思わず声を上げて笑ってしまいました。コスモスはみんな確かに笑っていたのです。冒頭の歌の通りだったのです。

 それが私にとって花が笑うということの初めての体験でした。しかし、花は単に笑うだけでなく見る人の語りかけに応じることもするのです。私はそれを秩父観音巡礼の時に知りました。秩父巡礼に行ったのはちょうど数年前の春、花の季節でした。道中至る所に見ることが出来た花々に疲れを癒される思いでしたが、そのうち私の語りかけに花が応えていることに気づいたのです。花が揺れて応えてくれるのです。
 
 もちろん初めはそれは風の仕業と思いました。でも何度も同じ体験をしているうちにそれは風ばかりではないと思いました。風がなくても花が揺れだすのです。花が私に応えるために風を呼び起こしているのではないかとさえ思えたのです。それは不思議としか言いようがありませんでした。花って本当に不思議ですね。
 

    花開くとき 蝶きたり
    蝶きたるとき 花ひらく
           良寛~

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