サムシング・グレート №171


平成241210

サムシング・グレート


すべての生き物には無限の可能性がある
すべてのヒントが私の中にある。
そのヒントは眠っている
すべてのヒントが目覚める瞬間を待っている  

 
 1130日、曹洞宗の「禅をきく会」で筑波大学名誉教授・村上和雄先生の「いのちを受け継ぐ」という講演を聴く機会がありました。村上さんについては、すでに著書によってご存知の方も多いと思いますが、今回の先生のお話には観音寺からご参加の皆さまも大変感動して下さいましたので、その一部を紹介したいと思います。
 
 冒頭の言葉はお話に先立って紹介されたものです。ご承知のように私たちの体には膨大な情報を持った遺伝子があり、私たちはその遺伝情報によって生きています。その遺伝情報には無限の可能性がありますが、その多くは眠ったままになっています。しかし、この遺伝子のスイッチをオンにすることが出来れば私たちは信じられない力を発揮できるのです。
 
 村上さんは言います。人は誰しも「奇跡の人」の可能性を持って生まれてきている。遺伝子のスイッチをオンにさえすれば自分も他人も知らない自分になることが出来る、と。では、その驚くべき遺伝子を書いたのは一体誰でしょうか。村上さんはそれは偉大なる何者か、サムシング・グレートだと言います。神と言っても仏と言ってもいい。私たちの大元にはいのちの親とも呼ぶべき不思議な力が働いていて、その力によって生かされているのだとおっしゃるのです。
 
 村上さんはその著書(命の暗号)でも「人間は知らず知らずのうちに傲慢になります。本当のつつしみはサムシング・グレートの存在とそのはたらきを知ることによって生まれると思います」と言われていますが、昨年の原発事故を思えば、今ほどこの言葉を痛感するときはありません。私たちはサムシング・グレートによって生かされている存在なのです。
 
 我田引水になりますが、私が星祭りの意味は「生かされてあることに感謝し大いなる存在に祈る」ことだと申し上げていることがそのことなのです。私たちが人間として生きていること自体が奇跡と言っても過言ではありません。どうぞ皆さま、私たちが大いなる存在に生かされていることに思いを新たにしてください。
 


    見えぬけれどもあるんだよ
       見えぬものでもあるんだよ
              ~「星とたんぽぽ」金子みすゞ~

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