平成26年1月16日
笑いの効果
昨年11月の交通安全法要の折の「笑いヨガ」が大変好評を頂き、多くの方から、また是非というご希望が寄せられましたので、初観音に合わせて「初笑い」をお願いすることにしました。前回にも講師の先生から笑いの効果効用についてはお話がありましたが、初笑いに合わせて改めて笑いとは何かということを考えてみたいと思います。
笑う、ということで皆さん、まず思い浮かべるのは「笑う門には福来る」ではないでしょうか。この言葉は「京都いろはがるた」にあります。その意味は申し上げるまでもなく、にこやかな笑いが幸せをもたらすということですが、敷衍すればつらいことや悲しいことにもくじけず明るく暮していればいつか必ず幸せが訪れる、ということでしょう。
この言葉には笑いの効果、大切さが含まれています。今日では笑いが私たちの体のナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させてガンの予防や治療に大きな効果をもたらすことが確認されていますが、人々は既にいろはがるたの時代に笑いの効果を知っていたのでしょう。確かに笑いには身体作用だけでなく和をもたらす作用があると思います。
では笑いならばどんな笑いも効果があるのでしょうか。「~笑い」という言葉を探すと、含み笑い、愛想笑い、うすら笑い、せせら笑い、苦笑い、つくり笑い、独り笑い、高笑い、大笑い、馬鹿笑い、貰い笑い等々実に様々な笑いが出てきます。しかし、これらの多くは本当の笑いというよりは嘲笑、冷笑の類です。これは笑いとは言えません。
私たちの心と体を健康に導き周囲を明るくするのは心からの笑い、無邪気な笑いです。屈託のない笑いです。その笑いこそが私たちを健康にし幸せを呼んでくれる笑いなのです。邪念もわだかまりもなく童心に返って笑った時、私たちは「笑う門には福来る」を自らのものにすることが出来るのではないでしょうか。
そう考えて改めて思いました。素直の大切さです。赤ちゃんの微笑には欲得もへつらいもありません。無心、素直な笑いです。だからこそ、その笑みがそのまま私たちを幸せにしてくれるのです。如来寿量品偈にも「柔和質直者」という言葉がありましたね。心素直で穏かなものこそ仏を見ることが出来るのだと。
丈夫ナカラダヲモチ 欲ハナク 決シテ瞋ラズ
~宮澤賢治~
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