小野さんの魅力 №311

小野さんの魅力　№311
平成27年3月3日

　小野さんの魅力

　

　この一日、菊川のアブニールで開かれた小野文惠さんの講演会「聞いてガッテン！TVの舞台裏」を聴く機会を得ました。お話は文字通りガッテン、大変楽しく面白かったですが、終わってからも温かくほのぼのとした気持ちになれたのは、ひとえに小野さんの人間的魅力と思いました。恐らくお話を聴いた人みんなが同じではなかったでしょうか。

　

　お話の最初は○か×かのクイズ三問。一問目は酸化したてんぷら油は体によくないは本当か、二問目はブルーベリーのアントシアニンが近眼老眼に効果があるは本当か、三問目は焼酎のお湯割りは焼酎にお湯を入れる方がよいか、でしたが、皆さんお分かりですか。正解は第一問、第二問ともに×、第三問は「好き好き」。この第三問の答えにはみんな大爆笑でした。

　焼酎のお湯割りはお湯を先にするのと後にするのでは、お湯の温度差で香りや味に違いが出るのだそうです。となれば、やはり「好き好き」になりますね。では、第一問、第二問はどうかと申しますと、酸化した油は加熱で問題なし、アントシアニンは疲れ目には効果があるが近眼老眼には効果はなし、ということです。「そうかぁ！」でしょう。

　でも、小野さんの人柄を感じたのはその答えの時です。小野さん、間違った人の手を上げさせておいて、大きな声で嬉しそうに「ブーッ」と言うのです。実はそれも「えっ何で？」と思わせる作戦なのだそうですが、「ブーッ」とおっしゃるその様がまるで子ども。それこそ小野さんの人徳、人気の秘密とガッテンの思いでした。

　
　小野さんはNHKアナウンサーとしての初任地が山口だそうですが、伝説によればその当時、小野さんのニュース番組が高い視聴率であったのは、視聴者が「はらはらして目が離せない」からであったとか。しかし、今回の「ブーッ」のあどけない無邪気さに、「目が離せない」は事実だったかも、とむしろ嬉しく思いました。　
　
　小野さんはいまNHKで三つの人気番組を司会され、うち二つはもう20年になる長寿番組ですが、その秘密の一つは小野さんのお人柄、あどけない子どもの一生懸命に通じるものがあったればこそでしょう。それは私たちにも大切なこと。小野さん、どうぞこれか らも天性の美質“童子の一心”で私たちを楽しませて下さい。


 

　　　　　柔和質直者　即皆見我身　在此而説法

　　　　　（心優しく素直な者は我が身ここに

　　　　　あって説法するを見る）　　如来寿量品偈