お遍路で考えたこと② 「Don’t worry」 №457

 「Don’t worry」  お遍路で考えたこと②
平成29年11月8日

 今回歩いていて感じたことの一つは、歩いている人が少ないということでした。一昨年でしたかお遍路開創1200年とかの年は歩き遍路の方に沢山出会いました。今年はそれを過ぎたということか殆どというくらい会うことが稀でした。

 そんな中で出会ったのがオランダからという女性二人連れでした。一人は消防署勤務という40代と思われる方。消防士ではなく内勤ということでしたが大柄で体格よくがっちりした方でした。そしてもう一人、仕事は聞き忘れましたが中肉中背の方でした。この二人連れとは二日目の宿でもお会いして話を聴くことが出来ました。

 そのお二人がお遍路で気づいた発見が、上の「Don’t worry」(心配ない、大丈夫)だと言われるのです。外国の人がお遍路するのは容易ではないはずです。お一人は二回目とのことで、札所間の距離と行程の高低差を記したガイドをお持ちでしたが、それがあっても実際に遍路道を辿るのは易しいことではないはずです。足が痛いとも言っておいででした。

 そんな中での「Don’t worry」は、二人のどちらかがもう一人に言った言葉かも知れません。あるいは自分が自分に言いきかせたのかも知れません。恐らくは心身両面でその言葉を言わなければならない状況があったに違いありません。慣れている私たちでも時に足の痛みや疲れを覚えるのですから当然でありましょう。

 考えてみればこれは人生の言葉ですね~。何か困難なこと、苦しいこと悲しいことに遭遇した時、そこから脱出できるのは「大丈夫」という言葉、そしてその思いではないでしょうか。これもまた「魔法の言葉」かも知れません。「Don’t worry」は、自らを、そして相手を励まし勇気づける言葉であったに違いありません。

 お二人はお遍路のよいこととして四国の景色、人情の温かさを言っておられました。四国の景色に「ホッとする、癒される」というのです。外国の人にそう聞かされて自分たちが忘れかけていた日本の美点を改めて知る思いでした。ひょっとしたら歩き遍路文化の逆転現象が起きているのかも知れません。
 

なんくるないさ~

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