平和の祈り №549


平和の祈り

令和元年8月15日
 
 今日815日。日本が太平洋戦争に敗れ無条件降伏した日から74年の日です。多くの命が失われた広島長崎への原爆投下からも同じ年数がたちました。振り返って日本はいま平和と言えるでしょうか。戦後生まれの人たちが大半になって戦争の記憶が風化する一方の今日本はかろうじて平和の国というより“疑似平和の国”になっていないでしょうか。

 先日「広島原爆の日」の6日、「長崎原爆の日」の9日、松井一実広島市長、田上富久長崎市長はそろって日本政府に核兵器禁止条約に署名・批准することを求めました。しかし、安倍首相は今年も核兵器禁止条約には言及しませんでした。「核兵器のない世界の実現」という言葉を使いながらも「核兵器国と非核兵器国との橋渡しに努める」としか言いませんでした。

 私が今の日本が疑似平和国であると思うのは上に象徴される国民と指導者との平和に対する意識の差です。日本は原爆被害の悲惨と恐怖を身をもって知らされた唯一の被爆国です。原爆の恐ろしさを世界に訴えることができる国として広島長崎の市民と私たち国民がこぞって核兵器廃絶を世界に訴えてその実現を図らなければならないはずです。

 しかし、唯々残念ながら日本政府は私たちの願いとは逆の方向を向いているとしか思われません。国連で核兵器禁止条約が成立したのは2017年ですが、日本はいまだにこの条約に署名・批准をしていません。する気がないのは一つにはアメリカへの忖度、そしてもう一つは世界に訴える日本独自の平和外交がないからです。

 いま世界で大国と言われる国の指導者はいずれも真の平和主義者とは思われません。トランプ米大統領、習近平中国国家主席、プーチンロシア大統領。いずれも口では平和を言いますが、していることはむしろ逆。米露両国にはなお13000発以上もの核兵器があると言いますし両国ともに新型核兵器の開発に血道を挙げているのが現実なのです。

 私たちはこれからも一人ひとりが世界平和を願いそして祈り、自分ができることを草の根的にしていかなければなりません。その一番は各国が真の平和指導者を選ぶことではないでしょうか。核兵器禁止条約を力あるものにするにはまず各国の指導者を真の平和主義者にしなければなりません。私たち日本もそれができるのです。



また言うよ。
「平和をあなたにもたらすことができるのは、
          あなただけだ」 
          
              <エマソン>

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