「いまにきっといいことがあるよ」 №570

「いまにきっといいことがあるよ」
令和二年1月5日

 このたより前号で今年がヒューマンルネサンス「人類再生元年」になることを願いました。既成の政治とは無縁の若い力が世界中に沸き起こることを願いました。私はグレタ・トゥーンベリさんの出現にその予兆を感じています。世界の政治や社会が混乱の極みに達した時には必ずその状況を反転する力が生まれると思うのです。

 そのことは同時に私たち自身が新しい力の台頭を信じてそれを願わなければなりません。願いはそれを信じなければなりません。その実現を祈らなければなりません。道元禅師もおっしゃっています。「切に思う心深ければ必ず方便も出で来るようもあるべし」と。そうなのです。真剣に求めなければ願いは叶わないのです。

そこで、皆さんに新しい世界の実現を信じて頂くために私の「まほうの言葉」をご紹介したいと思います。それが表題の「いまにきっといいことがあるよ」です。実はこの言葉はもう60年以上も前、私が高校一年生の丁度この時期、年賀状配達のアルバイトをした時に雑貨屋のおじいさんに頂いた言葉なのです。

 その年、私は友人と二人、学校の掲示板に貼られた年賀状配達のアルバイトに応募したのでした。そのアルバイトはかなりハードなものでした。朝から夕方までまる一日がかりの配達。それも全く知らない農村地区です。局の人が一緒に回ってくれたのは初日一日だけ。二日目からは道順もうろ覚えのまま回らなければなりませんでした。

 三日目だったと思います。生憎その日は朝からみぞれ。配達の家が分からず、訊ねようとして農村ですから聞く人もいません。午後の分を受け取る村の雑貨屋さんに着いたのは予定の時刻をとうに過ぎていました。みぞれ雨に濡れたその時の私は半べそだったに違いありません。「途方に暮れる」という言葉そのものでした。

 その時、雑貨屋さんのおじいさんが言ってくれたのです。「いまにきっといいことがあるよ」と。私はその言葉に救われました。泣きたい気持ちが一遍に救われました。それから60年、雑貨屋のおじいさんがくれた言葉が自分の人生折々の励みになりました。どうぞ皆さんもこの言葉にあやかって下さいますよう。




叩けよ さらば開かれん。

 求めよ さらば与えられん。

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