続・すごい!タツナミソウ №679

 続・すごい!タツナミソウ

令和4年5月7日

 昨年7月のこのたよりで一輪挿ししていたタツナミソウを何の気なしに植木鉢に差したらそれが根づいたということを申し上げました。その後、そのタツナミソウが11月下旬になって花を咲かせたのでびっくりしたことをまたこのたよりで申し上げましたね。タツナミソウが冬に花を咲かせるなんてあり得ないと思ったのです。

 タツナミソウは多年草です。春に花を咲かせても冬には地上部は枯れて根だけが残り、その根が翌年春また芽を出すという植物です。ですから冬になっても地上部が枯れないということは普通はないはずです。それが枯れなかったのは植木鉢という環境がよかったのでしょうか。タツナミソウはそのまま越冬してしまったのです。

 で、春にどうなるかとみていましたら根からも茎が出て4本になり、つい先日その4本が花を咲かせました。それも立派な花です。たまげました。いくら条件がよかったとしても根づいた上に越冬して茎数を増やして花を咲かせたということに改めてタツナミソウの生命力にすごい!ご立派!としか言いようがありませんでした。

 実はこの春はもう一つびっくりさせられたことがありました。バイモです。春いち早く芽を出して花を咲かせるバイモをまた一輪挿しに飾っておいたのです。十日ほどして花が終わったので一輪挿しに入れたまま外に出しておきました。すると何ということでしょう。バイモの先端の蔓がちょうどそこにあった細い紐に絡みついているではありませんか。

 むろん一輪挿しのバイモに根はありません。水がなくなれば枯れる運命です。にも拘らずバイモはそばの紐に絡みついたのです。バイモの蔓がどんな役割をするのかは知りません。でも根を失ったバイモが紐に絡みついたということは生きようとしているということです。その必死さに思わず胸を打たれました。


 タツナミソウもバイモも必死生きようとしています。どんな状況にあっても生きようとしています。その不屈の生命力に脱帽。バイモはその後地面に植えてやりました。ひょっとしたらタツナミソウ同様根づいてくれるかも知れません。感動をくれたタツナミソウとバイモの驚異の生命力に教訓を貰いました。珍重。



 斃れて後已む

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