地方回帰のすすめ №696

 地方回帰のすすめ

令和4年9月16日

 ロシアがウクライナに武力侵攻して半年が過ぎました。しかし、いまだ停戦の見通しも立っていません。双方の戦死者は増えるばかり。ウクライナでは兵士ばかりか五千人以上もの民間人が犠牲になっていると言います。なぜプーチンはこの戦争を止めようとしないのか。不毛どころではない非道な殺人戦争をなぜ止めないのか。怒りに堪えません。

 いまやこの戦争は二国間だけの問題ではなくなりました。いまは僅かながら再開されましたがロシアがウクライナの農産物の輸出を妨害したため多くの国が食糧不足に陥っています。アフリカ諸国のうちには深刻な食糧難で子どもたちが餓死するまでなっていると言います。これがジェノサイド(集団殺戮)でなくて何でありましょう。 

 上の食糧問題は日本も例外ではありません。おまけに日本はいま空前の円安で輸入食品は値上がりするばかり。「悪い物価上昇」と言いながら何の手も打たない無策日銀のために庶民は物価上昇に喘ぐばかり。私たちはいま、ロシアによる平和危機と食糧危機、そして円安による物価の上昇という三重苦にあると言えましょう。

 この状況にあって私が望むことは日本が農業力を再び取り戻すことです。そのためには若い人が農業を目指して地方に回帰してくれなくてはなりません。農業で生活が成り立つように国が支援しなければなりません。容易ではなくてもそれをしなければ食糧不足の不安を解消することはできないのです。いましなくてどうするなのです。

 私は上の問題解決のカギの一つに外国人労働者があると思います。いま日本には技能実習生の名目で沢山の若い外国人が来ていますが、その中にはその名目に反して不法な扱いを受けている人たちがいます。技能実習生を低賃金労働者としか見ないブラック企業ではなく日本の農業を学んで日本の農業者になってくれたら一石二鳥ではないでしょうか。


 農業人口が減少し農業そのものが衰退している今国は日本の農業の復活を図るべきです。猶予はありません。異常気象による食糧生産の危機も迫っている今、これからの農業をどうするのかも大きな課題です。人的災害と気象災害による食料供給不安から脱出するためにいま、いますぐに農業復活を図らなければならないのです。


「いつやるか?今でしょ!」

          林 修

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