永遠の真理 №725

永遠の真理

令和5年4月8日 

 今日は花祭り。お釈迦さまのお誕生をお祝いする日ですね。でも考えてみれば2500年以上も前のお釈迦さまの教えが今なお連綿として受け継がれ、私たちがこうして毎年、お釈迦さまのお誕生日をお祝いしているってすごいことですよね。正確には分かっていませんがお釈迦さまは紀元前400年も前の方なのですから奇跡と言うべきでありましょう。

 では、どうしてこんな奇跡が生まれたのでしょうか。私はそこにこそ仏教の仏教たる所以があると思います。それは教えが真実であったからではないでしょうか。いくら教えを説いてもその教えが真実でなければやがてその教えは消えていきます。うそ、偽物の教えは教えとは言えません。真実真理の教えこそが本当の教えなのです。

 皆さんはお釈迦さまの教えは何だと思っておいでですか。先日もこのたよりで申し上げましたが、お釈迦さまは私たちが生きる上で大切なことは戒を守ることだと言われましたね。殺さない、盗まない、人としての道を守る、嘘をつかない、などがそれですね。それらは確かに私たちが守るべき大切な教えです。道徳でもありましょう。

 しかし、お釈迦さまの教えにはもう一つ真実真理の教えがあります。三法印、「諸行無常 諸法無我 涅槃寂静」がそれです。この三つの教えは道徳ではありません。真実真理を示して下さったのです。私は中でも「諸行無常」を思ってなりません。すべてのものは変化し続けるというのは永遠の真理だと思うのです。

     釈迦生涯教寂光    釈迦は真理を説き給う    

     只管諭諸行無常    無常は真理と説き給う

     無常則万物流転    万物流転はそれを言う

     万物寂光則無常    諸行無常は真理なり


 お釈迦さまは死に臨んでの最後の説法でも「世は皆無常なり、會うものは必ず離るること有り、憂悩を懐くことなかれ」と言われました。お釈迦さまは自らの死に臨んで身をもって私たち自身が無常の存在であることを示されたのです。私たちが真理そのものであることを教えて下さったのです。


「世は實に危脆(きずい)なり、

 牢強(ろうごう)なる者なし」

         <涅槃経>


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