読書のすすめ №255

読書のすすめ №255
平成26年 4月 1日


読書のすすめ
 
 四月。新学期そして新年度になりました。新しく高校や大学に入学された方、そして新しく社会人になられた方々もたくさんいらっしゃることと思います。その皆さんが、希望を胸に勉強や仕事をされようとしていることに、まず心からお祝いを申し上げ、これから何事にも一生懸命取り組んで下さることを願って止みません。
 
 思えば、私にも新入社員と呼ばれる若い時がありました。今から考えると、恥ずかしいくらい未熟で不遜な自分でありましたが、その頃、大先輩に当たる方が私に本を読むことを勧めて下さったことは今でも忘れられない思い出です。しかし、実際にはその助言もままならず今は亡き先輩を思うと慙愧に堪えません。
 
 先輩はこう言ってくれたのです。「人はね、十代の読書が二十代を決める。二十代の読書が三十代を決めるんだよ」と。今になって私はこの言葉の重みを痛感せざるを得ません。十代、二十代で何を読み何を考えるかが二十代、三十代をつくり、三十代に何を読み何を考えるかが四十代をつくるというのは当然の真理なのです。
 
 私は自分が満足に達成し得なかったこの言葉を、新高校生・大学生そして新社会人の皆さんに贈りたいと思います。これから皆さんがどのように生きるか、どのような人生を送るか、のすべてがここにあると思います。私はこの実践が十分には出来ませんでした。だからこそ一層、この言葉の重みを思わざるを得ないのです。
 
 私は自分自身の反省を込めて若い人たちにお願いしたいのです。どうぞ本を読んで下さい、と。人は人として生まれてきた以上、誰しも自分の課題、目的を持っています。生きていく中でそれを探し出して実践することこそが、人それぞれの人生なのです。本を読むことによって自らの課題発見に努めて頂きたいのです。

 このことは実は人生にも同じことが当てはまります。私たちが今生で何を考え、何を行い何をしなかったか。それが次の人生、来生につながるのです。来生を少しでもよくしたいならば、今生での学び今生での挑戦と実践を頑張るしかありません。種は播かなければ生えず、それをどのように収穫するかは自分自身なのです。
                           
 
         


         ローマは一日にして成らず 
         (Rome was not built in a day








0 件のコメント:

コメントを投稿