人生の意味 №573

人生の意味
令和二年2月3日

 令和二年もはや一ヵ月。考えれば私たちは否応なく毎日を過ごし否応なく毎月を過ごしています。毎日の繰り返しがひと月になりひと月の繰り返しが一年、そして一年の繰り返しが一生になります。皆さん恐らく昨年一年もあっという間に過ぎたとお思いでしょうが、あっという間の一年はあっという間の一生になってしまいます。

 長寿の時代、100歳を迎える人も珍しくなくなりました。8090歳は当たり前です。しかし、よくよく考えれば8090年という年月は決して短いものではありません。私たち生き物にとっての8090年は膨大な時間と言って過言ではありません。となると、この長寿の時代この長い年月、長い人生をどう生きるかが課題でありましょう。この頃考えるのです。自分自身80歳を目前にしてこれまでどう生きてきたかと。そう思うと忸怩たる思いに駆られざるを得ません。世の中にはノーベル賞を頂くような発明発見をする方がいます。そしてそのことによって人類の福祉や科学の発展に多大な寄与をされる方がいます。それに比べたら自分の人生は何の価値があるのかと。

 ともすれば自己否定につながりかねない上の思いの中で私は改めてお釈迦さまの教えを考えました。お釈迦さまの最も基本的な教えは七仏通戒偈。「よいことをする。悪いことはしない。心を清らかにする」。この三つだけです。偉大な仕事をせよとか人類の福祉に貢献せよとは言っておられません。

 私はこの教えに改めて救われる思いがします。人類に貢献する偉大な発見発明ができなくとも人の世に何一つ寄与するものがなくても与えられた人生をよいことに努め悪いことは極力減らし清らかな思いに努めること、お釈迦さまはそれこそが人が勤めるべき一生だとおっしゃって下さったのです。

 ただ、よいことに努める、悪いことはしない、心を清らかにするといってもそのことに意識的にならなければ言葉を知っているだけに終わってしまいますね。私はそこで皆さんにお願いしたいのです。星祭のお札をよすがとし、星祭のお札を見る度に七仏通戒偈の教えを思って頂きたいのです。合掌。
 
皆さま、今年も星祭ご参加有難うございました。
厚く御礼申し上げますにゃ~ん。

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