早寝早起きのススメ №581


早寝早起きのススメ 
令和2年4月7日


先達て坐禅会の後でそれぞれの生き方の話になった時、S子さんが心がけたいこととして「自然な生活」と言われました。「自然な生活」と言ってもイメージするところは人さまざまでしょうが、私は筑紫哲也さんが以前言われた「スローライフ」(ゆったりとした生)を思い浮かべました。(余談ながらslow lifeという言葉は英語にはないようですね)

 何時だったかも申し上げましたが、私たちの生活はデジタル化する一方です。端的なものが食事。食事の給食化です。いま学校や会社のお昼は給食が当然ですし、施設に入っている方の食事は三食給食が当たり前です。給食はもちろんそれをつくる人がいますが、食べる人はその作業にかかわりません。自分で作って食べる、ではないのです。

 それは給食ばかりではありませんね。スーパーに行けばあとひと手間どころか、そのまま食べられる総菜が並んでいますからそれを求めて来れば家での調理はなくて済みます。いまは包丁もまな板も鍋窯がなくてもチン一つで食事ができる時代になっているのです。それは私たちが「早い簡単便利」という生活のデジタル化を望んで来た結果でありましょう。

 しかし、私たちはそれで豊かになったと言えるでしょうか。このままいけば恐らく野菜や魚の元の姿を知らない子どもたちも出てくるに違いありません。私たちは簡単便利を求めて面倒なことは嫌がるようになってしまいました。面倒なことの中にあった人間としての意志や感情が失われつつあると言えないでしょうか。

 どうしたら自然な生活が取り戻せるのか、どうしたらゆったりした生を送れるのか、突拍子もないことですが、その一手段として表題の「早寝早起き」を推奨したいのです。自然な生活の基本は自然に触れることです。自然を感じるということです。日の光、月の光、朝の光の中の自然に触れることがその第一歩と思うのです。

 実は早寝早起きのススメにはもう一つ意味があります。それは地球温暖化防止です。温暖化防止の一番は化石エネルギーの消費を減らすことですが、私たちに出来る一番確実な方法が早寝早起きではないでしょうか。スローライフのために、そして地球温暖化防止のためにどうぞ皆さん早寝早起きを実践して下さい。


早起きは三文の得、どころではないぞ。
 地球温暖化防止のカギだぞ!
 


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