やすらぎを下さい №77

平成23年4月8日

やすらぎを下さい

 百花草裏転車輪     花(わら)い草萌える
 際会新開清明春     清明のこの春
 粧出端厳微妙相     うるはしの観音さま
 小桃満面浄無塵     やすらぎを永久(とわ)

 念願の「やすらぎ平和観音」開眼を行うことが出来ました。この観音様は先年、仏師髙山歳生さんがご寄進下さったまま台座を作れずに過ぎていたのです。

しかし、いち早くこの観音様にやすらぎを発見されたSさん初め有縁の方々が台座建立の浄財募金を発願され、この度本日花祭りの佳き日にめでたく開眼法要が出来ることになったのです。ご寄進下さった髙山様、台座建立発起の方々、そして有難いお浄財をお寄せ下さった多くの皆さまに心から御礼申し上げます。

 上の法語にある通り、この観音様の端正でこの上なく清らかなお顔は塵一つない桃の花の美しさを湛えておられます。Sさんはそのお顔お姿にやすらぎと癒しを見出されましたが、それは恐らくお参り下さる方皆さまも等しく感じて下さることでありましょう。“やすらぎ平和観音”と命名させて頂いた所以です。

 思うに、やすらぎの根本は調和ではないでしょうか。安らぐとは安定するということであり、不安定不調和の状態が安定し調和することだと思います。周囲と調和し心が安定することこそ安らぎと言えます。観音様の美しく清らかなお姿には安定と調和があります。それゆえにそこに私たちはやすらぎを覚えるのでしょう。

 やすらぎから導かれるのは平安、平和です。私たちが調和によって自らにやすらぎを見出した時平和が訪れます。このやすらぎ平和観音をお参り下さる方は必ずやすらぎと平和を感じて下さることでありましょう。
 
 この度、我が国は国難とも言うべき未曾有の大災害に見舞われて多くの無辜(むこ)の民が犠牲となりましたが、あまっさえ原発の恐怖に戦く毎日です。どうぞ皆さま一刻も早く私たちが平和の日々を取り戻すことが出来るよう、そして世界が平和になりますようお祈りを続けて下さい。観音様にやすらぎと平安をもたらして頂けるよう一心のお祈りをお願いして止みません。

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